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 寝たいのに眠れないので、何から何まで適当なことを画しかなかった。
 凍てつく寒空の下、タカシは商店街を目指して歩いていた。
 今日はクリスマス。友達とパーティをすることになったタカシは、ご馳走の買い出しに来ていたのだった。

 タカシが横断歩道を渡ろうとした時、横から来た自転車に轢かれた。自転車の運転手は、Android端末を片手にタカシを見下ろした。どうやら運転しながら電話に夢中になっていた高校生男子のようだ。
 やべぇやっちまった。男子高校生は特に気にするわけでもなく電話を続けた。

「貴様……そこに直れぇい!」

 信号機の上から声がした。

「自転車に乗りながらの通話行為……許せんッ!」

 謎の人物は叫びながら男子高校生目掛けて飛び降りた。そのまま蹴りを入れた。痛そうだ。ああ。あああああ。
 奴は今内出血をしているだろう。だが分かっている、みかんに醤油をかけてイクラのような味を楽しんだところで、虚しさしか生まれないのだ。
 絡み付く憎悪、負のスパイラル。床屋の店頭に設置してあるアレのようにうねり、決して交わることのない朱と蒼。
 コンデンスミルクのような湖に広がるのは静寂なる童歌の旋律だけであった。

 遥か古の技術に魅了された学者達。彼らが追い求めるのはカップヌードルシーフード味。例えこの夢が潰えたとしても、摩天楼の迷宮から抜け出すことは出来ない。ありとあらゆる面でファーストコンタクトなのだ。
 輪廻の階段が目の前に現れる。迷うことはない。ただ前だけを見据え、ルーブラセルク城の城壁に大砲を撃ち込むのみ。ジャンは決意した。
 帰ったら結婚するんだ。五目チャーハンである。まったくもってこの世界には幻滅をさせられる。
 地球は生き物か、否か。いや、生き物であろう。命無きモノから生き物は生まれない。そうであろう、越後屋よ。

 そうこうしているうちにタカシはクリスマスパーティをこなした。ピザーラを頼んだのだ。商店街ではどん兵衛を買っておいた。大晦日用である。
 飽きた。
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